どくしょかんそーぶん(少々ネタバレあり)

lマリア様がみてる 25 大きな扉 小さな鍵 (コバルト文庫)
B「初登場当時の印象は『鼻持ちならない我侭な小娘』だったんだが」
M「松平瞳子さんのことですか?」
B「そう。しかし、巻数を追うごとに見事に変身したなぁ。いや変身とは違うか。本来の姿が序々に見えてきたと言うべきだな。初登場っていつだっけ?」
M「本誌では未確認ですが、文庫本では『チェリーブロッサム』からではありませんか?」
B「そうか。あの巻では乃梨子初登場や乃梨子志摩子さんの出会いの方が強烈に印象に残ってて、オレの中では瞳子なんかモブ扱いだったからな」
M「それは酷い……」
B「まぁ、この巻も祐巳さんや瞳子のことより志摩子さんと乃梨子のラブラブっぷりにメロメロなんだけど」
M「相変わらず白薔薇姉妹ファンですねぇ」
B「87ページのカットは『レイニーブルー』の75ページ*1や『ウァレンティーヌスの贈り物(後編)』133ページ*2や『チャオ ソレッラ!』の83ページ*3を抜いて、マイ『志摩子さんシーン別ランキング』堂々の1位に輝いたぞ」
M「割とわかりやすい趣味なのですね」
B「わかりやすい言うな」
M「この巻の趣旨は、どう見ても祐巳さんと瞳子さんの関係の進展にあると思うのですが」
B「そりゃそうだろうよ、前巻からの続きなんだし。表紙だって思いっきり祐巳さんと瞳子じゃねぇか」
M「瞳子さんが、回りの人たちに支えられて成長しているということがわかりやすく描かれていますね」
B「成長と言やぁ、祐巳さんの成長も目覚ましいものがあると思うぞ。しかしこれで瞳子祐巳さんの妹になるのは秒読み段階だな。マジック1といったところか」
M「あとがきを読むと次次巻までは出ることが決定しているようですから、マジック2ではないかと」
B「次巻はバレンタインイベントで終わらせると思わせておいて、最後の最後で瞳子にロザリオをかけるかもしれないぞ」
M「楽しみですね」
B「この巻で通巻25巻目*4か。『涼風さつさつ』あたりから、いい加減終わらせようよ今野センセ……と思いつつも新刊が出るごとにワクワクして読んじまうんだよなぁ」
M「すっかり集英社の術中に嵌ってしまいましたね」
B「生臭いこと言うなよ……」

*1:小雨の降る中、桜の木の下で志摩子さんが乃梨子にロザリオをかけるシーン・前回1位

*2:蟹名静様とのデートのあと薔薇の館に戻ってきた志摩子さんを待っていた聖様との邂逅シーン・同2位

*3:ローマの美術館で志摩子さんが泣きながら『最後の審判』を見上げているシーン・同3位

*4:『プレミアムブック』『イラストコレクション』除く