我ながら、まだ不思議。

栗実真美(以下K)「公式サイト見た? 見た? どーよ、あたしのSSは!!」
B「……久しぶりの登場で、いきなり自慢かよ」
M「いらっしゃいませ、栗実様」
K「マキシムく〜ん、お久しぶり〜。で、見てくれた?」
M「拝読いたしましたよ。おめでとうございます」
K「ありがと〜。……で、無頼は?」」
B「いや、読んだけどさ。まだ信じられん。あんな、個性のカケラもない文章、ケータイ少女の設定を生かしてない内容、尻窄みのラスト……。どこを誉めたらいいかわからんってのが正直な感想なんだが……」
K「そんなことは、あたしも重々承知してるわよ。それでも選ばれたあたしに対して、祝福の言葉くらい言えないの? アンタってヤツは……」
B「あー、はいはい。おめでとさん」
K「ふふん、まぁいいわ。今日のあたしは機嫌がいいのよー」
「単純なヤツめ」
K「なんか言った?」
B「幻聴じゃねぇ?」
K「それにしても、実はあたしも不思議なのよね……。さっきアンタが言ったとおりの文章なのに、なんで選ばれたのかしら?」
B「審査員の人たちが読み疲れてたんじゃねぇか?」
K「失礼な。そりゃ、送信したのが締切り日の午後11時53分だったけどさ」
M「本当にぎりぎりだったのですね……」
K「しょうがなかったのよぅ。だいたい、書き始めたのが締切り日の午後7時なんだもん。我ながら、よく上がったと思うわ」
B「募集開始は3月だったろ? 一ヶ月以上も、なーにやってたんだオマエは?」
K「うっさいわねぇ、あたしはスロースターターなのよっ」
B「スローにも程があるだろが。ケツに火がつかなきゃ何も出来ねぇんだよな、ったく」
K「それは認めるわ」
M「……認めてしまうのですか」
K「最初は、あたしも好きな沙代ちゃんで書こうと思ってたんだけどね。沙代ちゃんって動かしにくいんだわ。で、いちるでもない綾乃でもないと考えに考えた結果、美弥に落ちついたのよね。尋と美弥のデートって、どういう感じかな? って考えたら、あとは結構すんなり書けたわ」
B「別にケータイ少女じゃなくてもいい、普通のデートシーンを書いてるだけだから楽だわな」
K「ちょっと時間が足りなさ過ぎたかしらね。4,000文字って制限も、意外と難しかったし」
B「文字数が多いと冗長になるんじゃねぇか?」
K「そうなんだけどね。ラストシーンは、もう少し書き込みたかったと思うのよ。そこが不満といえば不満だわ」
B「まぁとにかく。こんなことはオマエの人生において最初で最後だろうから、よく味わっとけよ」
K「ふん、もし次があったら最優秀賞を狙うに決まってんじゃない!! 見てなさいよ!! んじゃ、まったねぇ〜♪」


B「……浮かれてやがるな」
M「……お気持ちはわかりますけどねぇ」